野生の人文学

思考の壁をぶち破り創造的破壊へ。人文ベンチャー起業家、チャーリー北川のブログ

「やる気が出ない」のにはワケがある! 頑張りすぎてしまう人がおちいりやすい、無気力状態の罠

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こんにちは!
野生の人文学家、チャーリー北川です。

今日は「やる気」について。


みなさん、こんな状態におちいった経験、ありませんか?

  • 平日仕事で頑張った分、休日は何もやる気が出来なくなってしまう
  • 「早めにやった方が良い」と思いつつ、後回しにして締切ギリギリになってしまう。
  • 資格を取れば将来役に立つと分かっているのに、試験勉強が手につかない。
  • 先のことをいろいろ考えているけど、今頑張る気力が湧いてこない。
  • あの人と良い関係性を築きたいと望んでるのに、声をかけようと思うと止まってしまう。
  • 朝、職場に行かなきゃと焦るけど、頭が重くなり身体が動かなくなってしまう。
  • モチベーションにムラがあり、安定しない

 

理想は…

これができたら良いのにな、あれが出来たらもっと上手くいくのになと理想はたくさん出てくるのに、いざ実行に移そうと思うと、なかなか一歩が踏み出せない。
頑張って実行してみても、ふとしたことで気持ちが切れ、今度は大きく落ち込んでしまう。
仕舞いには無意味に日々を消耗してしまい、やる気のない自分が情けなく思えてる…

 

私は認識コンサルタントとして様々な方の悩みをお聞きする機会がありますが、どうやら前に挙げたように、自分の意思に反して「気力が湧かない」「やる気がでない」という自分をどうにか変えたいと思ってらっしゃる方が多いようです。

 

また、ひどくなると無気力状態から脱することができずに「うつ病」等の診断を受け、休職せざるを得なくなっている会社員の方の切実な声を聞くことも多々あります。

 

やる気が持続しない原因は?

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みなさん、それぞれに

  • なまけ癖があるから
  • 意志が弱いから
  • つい先送りにしてしまう性格のせいで
  • 根性が無いから
  • メンタルが弱いから

など、やる気が出ない・動けない理由を分析されています。
大半のケースでは、みなさん自分が悪いからこうなっていると考えてらっしゃいますね。

 

ご自分に当てはまらなくても、周りでやる気を失い、動けなくなっている人の原因をこのように考え、相手を責めてしまった経験はありませんか?

 

自己啓発本を読んで、マインドセットをポジティブに変えれば良いんじゃないかと努力されている方もいます。
ですが、短期的にはモチベーションを上げられても、ちょっとしたミスをきっかけにむしろ「リバウンド」して悪化させてしまうケースもあります。

 

一念発起して「目標計画書」を作成しても、ひとつも実行できずに「意思が弱い」と自分を責めるようになり、ますます自信を無くしてしまったという経験をしたことがある方も多いのではないでしょうか。

 

自分を責めることのデメリット

なぜ、こんなに自分の意思を継続させることが難しいのでしょうか?
果たして、そんなにあなたはダメな人間なのでしょうか?

 

まずお伝えしたいのは、みなさんが考えている「やる気の出ない」原因こそが、みなさんの「やる気」を阻害しているかもしれない、ということです。

 

これから詳しく説明しますが、「やる気が出ない」現象にはメカニズムがあり、あなた自身の人間性の問題ではない、ということです。

 

“We recognize that nothing is wrong with us but that something wrong happened to us.”
Donna Hicks. 『Dignity: The Essential Role It Plays in Resolving Conflict.』
Yale University Press.

 

重要なことは、自分を責めたり、自分に×をしたりすることではなく、メカニズム・仕組み・構造で客観的に原因を捉えることです。

 

アクセルとブレーキのメカニズム

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「やる気がでない」という状態は、例えるとしたらみなさんの心の中で、

やりたい!というアクセルとやりたくない!というブレーキを同時に踏んでいるような状態

です。


外から見れば何も進んでいないのですが、心の中ではアクセルとブレーキの壮絶な引っ張り合いが起こっているので、本人すらも気付かぬうちに心は摩耗しているのです。

 

この摩耗によって、その人自身がすり減ってしまい、生活に支障をきたし、思わぬ健康被害をこうむることさえあります。
しかも、その原因は本人が普段意識しないところに隠れていることが多いため、自分ではそのアクセルとブレーキの矛盾に気付けないことがほとんど。


矛盾がどこで、どんなメカニズムで起きているのか見つけられれば、修正できます。
気付くだけで、ご自身や現状の捉え方が変わり、スムーズに変化でき、本来の自分を取り戻すことができます。

 

理想が枷になる??

意外かもしれませんが、理想を思い描けば思い描くほど、人は動けなくなってしまう羽目になります。


「こうしたほうが良い」と自分が思っている行動が取れず、反動で「自分は何てダメな人間なんだ」と自責の念に捉われる人ほど、動けなくなりやすいのです。

 

例えば、パーティーの場で「社交的になるため、全員に頑張って話しかけよう!」と目標を掲げたとします。
ところが、いざその場に臨んでみると、皆に軽くあしらわれてしまうんじゃないかと不安になって、なかなか足が踏み出せない。
そして、結局は隅の方で寂しく突っ立っているだけ。

 

その時に何故足を踏み出せなかったのかというと、失敗して傷つくことを恐れたからです。
「~すれば絶対に~して成功するはずだ」と強く思い込んでいるのですが、同時にそれが失敗したときのダメージも創り出しているのです。


本来、その成功・失敗のジャッジの基準すら、自分で創り上げたもののはずなのに…

 

「こうなるはずだ」という強い絶対的な自信もあるが、同時に強い不安も持っている。
これがアクセル・ブレーキの綱引きのメカニズムです。

 

実は、人から見捨てられるかもしれないという不安を持っている人ほど、「自分の力でなんとかしなければ!」との思いが強くなり、アクセルとブレーキの相反が激しくなる傾向があります。

 

もともと、全ての物事の価値観は相対的なもの。
光があるから陰があるし、悪役がいないと正義の味方にはなれません。
同じことで、ポジティブなイメージを持てば持つほど、逆にネガティブなイメージも膨らむのです。

 

「恒常性」というヒトの性質を理解しよう!

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そして、ヒトには「恒常性」という性質があり、片方の基準に偏った場合、それと同じくらい反対の側に振れることで、ちょうど中間に引き戻そうという力が働きます。
「やじろべえ」みたいなもので、右側に傾いたら、次は左側に傾くことで、バランスを保とうとするのです。

 

では、どうしたら良いのか?
強い理想で不自然なアップダウンを生んでしまっている人は、

起きている事象を批判的にジャッジせず、

とにかく自分の感じていることをそのまま受け取ってみてください。

 

成功も失敗も、アクセルもブレーキも、創り出したのはあなた自身。
その基準が本当に絶対なのか?落ち着いて振り返ってみてください。

 

このアクセル&ブレーキの基準が形成されるのは、0歳~12歳の間だと言われています。
幼少期のショックな出来事(多くは不安・恐れといった体験)をきっかけに、なんとかその失敗を回避するための道具として、「~したら~なるはずだ」という成功基準を作るのです。

 

この成功基準というのがやっかいなもので、一度手にすると、なかなか手を離すことができません。
この基準で理想に近づこうと努力すればするほど、その裏側にある不安や恐れといったブレーキも強まり、ドツボにはまっていきます。

 

 

これらの基準から自由になると、どうなるのでしょうか?
なんの基準も持たず、ただ無為に時間を浪費するのでしょうか?

 

いいえ。
旧い基準を手放すことで、恣意的な判断を交えない、純粋な今ここの現象を観察できるようになります。
過ぎ去った過去のトラウマにも、空想上の未来の不安にも邪魔されず、目のまえのことに集中できる。


是非、マルッとご自分を受け入れてみてください。

本稿が、本来の自分の能力を100%発揮し、行きたい方向性へと自在に舵を切るためのヒントになれば幸いです。

 

 

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